ペロブスカイト太陽電池の設置ルール、政府が今年度中に整理

 政府は、ペロブスカイト太陽電池などの次世代型太陽電池の普及に向けた規制改革方針を、2026年5月26日に開催された規制改革推進会議の「GX・サステナビリティサブワーキング・グループ」で提示した。

・規制改革会議WGが危険物施設や壁面設置などの制度的課題と対応方針を提示
・安全対策や環境面積測定方法など3つの具体的な制度整備を本年度中に実施

 ペロブスカイト太陽電池をはじめとする次世代型太陽電池の社会実装を加速させるため、関連省庁が連携して法制度の整備を進めている。具体的には、(1)危険物施設におけるフィルム型特有の安全対策の整理・明確化、(2)「工場立地法」における壁面設置時の面積測定方法の見直し、(3)建材一体型太陽電池(BIPV)の設計用荷重算出基準の明確化、という3つの取り組みを2026年度中に実施する。

 第1の取り組みとして、自動車工場やガソリンスタンドなど危険物を取り扱う施設における、フィルム型太陽電池の安全対策の見直しを進めている。

 現状、危険物を取り扱う施設に太陽光発電設備を設置する場合、NEDO策定の「フレキシブル太陽電池を利用した太陽光発電システムの設計・施工ガイドライン2026年版」では、消防庁の「危険物施設に太陽光発電設備を設置する場合の安全対策等に関するガイドライン(危険物施設ガイドライン)」を参考とすることを求めている。

 危険物施設ガイドラインでは、火災対策として「カバーガラスに電極、太陽電池セルを充填剤で封止し、裏面フィルム又は合わせガラスで挟み込んだ構造」かつ「結晶系、薄膜系、CIS系のもの」に限定している。そのため、フィルム型の軽量さや柔軟さが損なわれてしまう。そこで、消防庁は、フィルム型の特長を維持できるように安全対策を再整理し、ガイドラインなどで明確化する。

 第2の取り組みは、工場立地法に基づく環境施設面積の測定方法の見直しである。

 同法では敷地面積の25%以上を、太陽光発電施設などの環境施設とするように義務付けている。従来、この面積計算は上方から対象物を見る「水平投影面積」で行うか、壁面設置の場合は「水平延長に1.0mを乗じた面積」とする壁面緑地の考え方で算出されていた。しかし、後者の方法では垂直延長が1.0mを超える場合、測定面積が過小評価される課題があった。

 次世代型太陽電池は壁面などへの設置が有力視されるため、経済産業省は、工場立地法運用例規集やFAQ集で水平投影法に加え、対象物を正面から見た「鉛直投影面積」でも測定可能であることを明確化する。

 第3の取り組みとして、BIPVにおける設計用荷重の算出方法の明確化を進めている。

 BIPVは、外壁などの建設資材と電気工作物の機能を併せ持つ。「電気事業法」の技術基準の解釈では、荷重算出に「JIS C 8955」を用いる例が示されているが、建材としての機能を併せ持つ屋根ふき材、壁材、窓材などのアレイは同JISの適用対象外とされている。「建築基準法」の告示でも、電気工作物に該当する太陽電池発電設備は準用工作物として扱われないため、同法の適用対象外だった。これらのことから、BIPVの法的位置付けが不明確であった。

 これに対し、国土交通省は、通知でBIPVの屋根ふき材などの建築物の部分は建築基準法の適用を受けることを明記。さらに、経済産業省は、電気事業法関連法令において、参照すべき建築基準法関連法令を整理した上で、「発電用太陽電池設備に関する技術基準を定める省令」などに設計用荷重の算出方法を記載する。

参考資料: 内閣府

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ペロブスカイトニュース編集部は、次世代太陽電池の最新情報を独自の視点で整理し、お届けしています。技術動向から、社会実装の現場、市場を牽引する企業の戦略までを、環境・エネルギー分野の専門的な知見に基づいて厳選して伝えます。

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