タンデム型で世界最高の変換効率25.14%、東京都市大と産総研がペロブスカイト/CIGS太陽電池で達成

 東京都市大学と産業技術総合研究所は、ペロブスカイト太陽電池とCIGS太陽電池を重ね合わせたタンデム型太陽電池で世界最高となる変換効率25.14%を達成した。2026年5月8日に発表した。

・ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池で世界最高の変換効率25.14%を記録
・新規キャリア再結合層の導入でペロブスカイト層の結晶性とトップセル性能が向上

ペロブスカイトペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池の構造図

 東京都市大学理工学部の石川 亮佑 教授らと、産業技術総合研究所の石塚 尚吾 首席研究員らの共同研究グループは、受光面積1 cm²の2端子型ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池で、第三者測定値として25.14%のエネルギー変換効率を記録した。同型の太陽電池では、2024年12月にドイツの研究機関が報告した24.6%がこれまでの最高値であったが、今回初めて25%の壁を突破した。

ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池の外観

 異なる太陽電池を積層するタンデム型太陽電池のうち、ペロブスカイトとシリコンの組み合わせでは35%の高い変換効率が報告されている。一方、CIGS太陽電池との組み合わせは、シリコンを使用するよりも柔軟性が高く、曲面などへの設置が期待できる軽量・フレキシブルな薄膜太陽電池の構成として有望視されている。しかし、これまでシリコンを使用するタンデム型と比較して十分な変換効率が得られない点が課題となっていた。

 研究グループは、タンデム太陽電池の性能を左右するキャリア再結合層に着目した。CIGSボトムセル上にバリア層を導入することで、その上に形成されるペロブスカイトトップセルの結晶性が向上し、開放電圧および変換効率を改善したとする。

 今回の実証にはガラス基板が用いられているが、軽量・フレキシブルな基板での応用も可能だとしている。

 今後は、組成最適化による短絡電流の改善や、添加剤やパッシベーション技術の改良により、高効率化と耐久性向上を図る。さらに、フレキシブルCIGSボトムセルを用いたタンデム化技術の高度化や、ペロブスカイト太陽電池の大面積形成プロセスの開発を進める。

参考資料: 東京都市大学

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ペロブスカイトニュース編集部は、次世代太陽電池の最新情報を独自の視点で整理し、お届けしています。技術動向から、社会実装の現場、市場を牽引する企業の戦略までを、環境・エネルギー分野の専門的な知見に基づいて厳選して伝えます。

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