東京センチュリーら3社は、新潟県妙高市でカルコパイライト太陽電池を用いた国内初の自治体向け太陽光PPAサービスを開始したと2026年5月27日に発表した。
・自治体向けとして国内初となるカルコパイライト太陽電池を用いたPPA事業
・軽量かつ柔軟な特性を活かしアーチ型屋根へ設置し積雪地域での実証を推進

東京センチュリー、JFEエンジニアリングと同社子会社のアーバンエナジーの3社は、2026年5月1日に新潟県妙高市で太陽光PPAサービスを開始した。
実証では、妙高市が運営する妙高クリーンセンターにPXP製のカルコパイライト太陽電池を設置し、発電した電力を市内の公共施設へ供給する。同電池を用いた自治体向け太陽光PPA事業は、国内初だという。
カルコパイライト太陽電池は、銅、インジウム、ガリウム、セレンなどを原料とする化合物系の薄膜太陽電池である。今回採用したPXP製の太陽電池は、曇天時でも比較的高い発電性能を持つうえ、重量は1平方メートルあたり0.8キログラムと標準的な太陽電池の20分の1にとどまる。フレームレス構造で雪が堆積しにくく、積雪時の発電への影響を抑えられる点も特長だ。さらに、20年以上の長期運用実績という高い耐久性も備えている。
設置場所である妙高クリーンセンターの渡り廊下の屋根は湾曲したアーチ型をしており、従来のガラスを用いたシリコン系太陽電池の設置は困難であった。本事業では、厚さ0.8ミリメートルで柔軟に曲がる太陽電池の特性と、JFEエンジニアリングの技術支援による施工法を採用することで設置を実現している。設備容量は4.94キロワット(DC)であり、電力供給期間は2026年5月1日〜2028年4月30日を予定している。実証期間中は、発電量や接着強度などを検証する。
各社の役割として、東京センチュリーが案件開発とファイナンスサポートを、JFEエンジニアリングが設置に係る技術支援を、アーバンエナジーが再生可能エネルギー由来の電力供給をそれぞれ担う。
本事業は、新潟県の「次世代型太陽電池実証支援事業補助金」制度を活用している。同県は積雪地域での再生可能エネルギー導入を目指しているが、これまでは冬季の積雪や日照不足、屋根への荷重などが太陽光発電普及の壁となっていた。こうした課題を解決するため、次世代型太陽電池の導入実証を後押しする同制度を設けた。
3社は本取り組みを体育館などの既存公共施設への再エネ導入に向けた実用的なソリューションと位置づけている。今後、本事業を通じて次世代型太陽電池を活用したPPAモデルを確立し、新潟県をはじめとする積雪地域での展開を進めるなど、適用先の拡大を図る。
参考資料: 東京センチュリー
