JFEテクノリサーチ、ペロブスカイト太陽電池の材料・モジュール一貫評価を開始

 JFEテクノリサーチは、ペロブスカイト太陽電池の材料からモジュールまでを一貫評価するサービスを2026年8月25日に開始した。独立した第三者機関として客観的なデータを提供し、実用化や量産化に向けた技術課題の解決を支援するという。同日に発表した。

 新サービスは、ペロブスカイト太陽電池の材料、部材、セル、モジュールなどを評価の対象としている。

 主な評価内容として、膜厚や結晶構造などの「材料・構造解析」、最大電力点計測(MPPT法)などを用いた「発電性能評価」、実使用環境を想定した耐候性試験(UV照射、温湿度試験など)や振動試験などの「信頼性評価」、モジュールの解体調査を含む「劣化解析」、太陽電池を組み込んだ部材の機械的特性や耐久性の評価を一貫で提供する(表1)。なお、一部の評価はセルに限定していたり、評価サイズに制限が設けられている。

【表1】新サービスで提供する主な評価内容

 具体的には、多層構造体であるペロブスカイト太陽電池の各層や界面が適切に形成されているかの解析を実施する(写真1の上)。さらに、さらに、透過型電子顕微鏡を用いたナノメートル(nm)オーダーでの観察による結晶構造レベルの解析(写真1の左下)や、表面に1、2マイクロメートル(μm)レベルで形成される粒状組織の確認も可能である(写真1の左右下)。

【写真1】電子顕微鏡を活用した断面・表面の観察例

 長期信頼性確保に焦点を当てた耐候性試験や劣化メカニズム解析などにより、製品寿命の予測と改善策立案を支援するためのデータを提供する(写真2)。

【写真2】耐候性試験で使用する装置の例

 開発初期から量産検討まで一括して評価を委託できるため、開発期間の短縮が可能であるのに加え、第三者評価機関の中立性により対外的な信頼性の確保が見込めるとする。

 今後、実証から量産フェーズまで継続的に活用されるサービスへと展開し、将来的には国際規格への対応も視野に入れている。

 JFEテクノリサーチによると、ペロブスカイト太陽電池は、長期耐久性の確保や低コスト化、量産時の品質安定化などの実用化に向けた技術的な課題が存在する。現在は、研究開発段階から実証・量産段階への移行期にあり、材料特性から実環境での信頼性までを一貫して評価できる第三者機関のニーズが顕在化している。

参考資料: JFEテクノリサーチ

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この記事を書いた人

ペロブスカイトニュース編集部は、次世代太陽電池の最新情報を独自の視点で整理し、お届けしています。技術動向から、社会実装の現場、市場を牽引する企業の戦略までを、環境・エネルギー分野の専門的な知見に基づいて厳選して伝えます。

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