コニカミノルタは、有機EL技術を応用しペロブスカイト太陽電池の長寿命化と量産性を両立するバリアフィルムの量産サンプル提供を2026年に開始する。2026年に発表した論文で明らかにした。
・独自の一体化層技術により少ない層数で高い耐水性とコスト低減を両立
・60度・90%RHの過酷環境下で2000時間のデバイス劣化防止を実証

ペロブスカイト太陽電池(PSC)は、軽量・柔軟といった特長から次世代太陽電池として期待されているが、水分の浸入による劣化が実用化の大きな障壁となっている。特にフィルム型PSCの普及には、高い水分浸入抑制能力を持つバリアフィルムによる長寿命化が不可欠である。同社が2026年に公開した論文によると、これまで培った有機EL照明向けの成膜技術を応用し、この課題の解決を図る。
従来のバリアフィルムは、基材の凹凸を埋める「平坦化層」と「バリア層」を交互に多層積層することで性能を確保していたが、工程の複雑化とコスト増が課題であった。これに対しコニカミノルタは、平坦化層とバリア層の役割を一体化した「平坦化+バリア層」を開発した。これを独自の成膜技術で組み合わせることで、少ない層数でも薄膜で高い耐水性と耐久性を両立させている。
本技術はすでに有機EL照明用途において、60℃・90%RHの高温高湿環境で2000時間の保存試験を実施し、デバイスの劣化防止性能を実証済みである。
コニカミノルタは、2035年にはバリアフィルムの市場規模が500~800億円に達すると試算している。市場拡大に応じた生産体制を構築し、同市場でのシェアトップを目指す。
参考資料: コニカミノルタ
