2026年6月は、政府の大規模な導入目標と手厚い支援策が打ち出され、市場形成への強力な布石が打たれた。福岡市など自治体での社会実装が具体化するほか、量産化に向けた日本企業と中国企業のな連携など、産業化に向けた動きが活発になっている。
国主導の大規模な需要創出と強力な財政支援策が始動
・政府は、保有する施設への導入量を2040年に100MW以上とする目標を発表した。自ら率先して導入を進めることで初期需要を創出し、国内市場の形成を強力に牽引していく構えだ。
・環境省と経済産業省、国土交通省は、最大10億円を交付する導入支援事業の公募を開始した。フィルム型製品の導入に対し、設備費や工事費の3分の2という手厚い補助を行う。
・環境パートナーシップ会議は、脱炭素設備投資への利子補給事業において指定金融機関を発表した。ペロブスカイト太陽電池を対象に最大1.0%の利子を補給する。
自治体における「商用導入」と「事業性評価」の具体化
・福岡市は、政令指定都市として初めて商用フィルム型製品を市内の小中学校3校の体育館屋根へ導入する。
・いちき串木野市は、公共施設への導入可能性調査を実施し、総合体育館の屋根で最適容量55kWと算定した。国の補助金を活用することで、全額自費では20年かかる投資回収期間を7年に短縮できると試算する。
量産体制構築への資本連携と、世界が認めた技術の源流
・稲盛財団は、第41回京都賞の先端技術部門に、世界に先駆けて同電池を提唱した宮坂力氏を選出した。常識を覆す次世代電源の提示や、社会実装への継続的な課題解決を牽引する姿勢が高く評価された。
・倉元製作所は、国内での量産体制構築を目指し、中国の材料メーカーである聚石化学(POLYROCKS CHEMICAL)の子会社と投資枠組み協定を締結した。量産化に向けた資金を調達するため、正式契約に向けた協議を本格化させる。
