大阪府と大阪市、堺市は、ペロブスカイト太陽電池などの次世代型太陽電池や、水素・アンモニアを中心とする脱炭素分野の産業集積に向けた包括的な支援策を発表した。地元中小企業の参入を後押しするほか、公共施設での率先導入で初期需要を創出し、2035年度までに累計2.4兆円規模の関連投資を呼び込む狙いだ。2026年9月4日に発表した。
今回の施策は、国が推進する「地域未来戦略」の一環として、3自治体が新たに策定した「カーボンニュートラル分野における地域産業クラスター計画」に基づくもの。本計画では、次世代型太陽電池と水素・アンモニアの2分野を中核に据え、大阪市や堺市をはじめとする、北大阪、東大阪、南河内、泉州地域で産業クラスターの形成を目指す。
計画推進の核となる企業として、ペロブスカイト太陽電池を開発する積水化学工業や、同電池の製造装置を手掛ける三星ダイヤモンド工業をはじめとする268者を設定した。これらの中核事業者や、関連する製品・サービスの利用事業者などを対象に、地域未来交付金などを活用した各種施策を展開する。

具体的には、カーボンニュートラル技術を保有する府内外の大手・中堅企業や、府内での技術実装・ビジネス展開に意欲のある中小企業へ、技術コーディネートや情報を提供する。また、新技術の市場確立に向けて需要創出を図る。併せて、牧野高槻線などの幹線道路や臨海エリアにおける道路の整備を進めるほか、次世代エネルギーの供給拠点構築、脱炭素経営への支援、まちづくりへの関連技術の活用なども急ぐ。
次世代型太陽電池の分野では、地元中堅・中小企業の参入を促す。また、要素技術の開発・高度化や用途拡大、施工手法やリサイクル技術に関する開発・実証を支援する。海外展開を視野に企業間連携の促進や生産・供給体制の強化によってサプライチェーンを構築をする。さらに、府有施設や集客施設への率先導入を通じて初期需要の創出を図る。
こうした一連の支援策により、国のGX投資波及分を含め、2035年度までに同分野で累計2.4兆円の官民設備投資を域内に引き出し、3000億円の付加価値増を目指す。
参考資料: 大阪府
