深松組ら仙台市で中国製ペロブスカイトの屋内発電実証

 深松組、仙台reborn、イデア・インターナショナルの3社は、仙台市の複合施設でペロブスカイト太陽電池を活用した屋内発電モデルの実証評価を開始する。窓越しの光や室内照明での発電特性や設置の容易性を検証するのが目的。事業を支援する宮城県が2026年9月28日に3社の資料を公開し、明らかにした。

アクアイグニス仙台の温泉棟での設置イメージ

 同実証は、宮城県の「令和8年度太陽光発電を活用した先進的モデル等導入促進事業」の採択を受け、実施する。複合施設「アクアイグニス仙台」の温泉棟とカフェの2カ所に、ペロブスカイト太陽電池などを設置する。

 温泉棟の南側エントランス階段下の窓面には、ガラス型(110W)とフィルム型(55W×2枚)のペロブスカイト太陽電池、単結晶シリコン太陽電池(100W)を並べて設置する。これにより、発電量や特性の推移を比較し、ペロブスカイト太陽電池の優位性を評価する。

温泉棟に設置する太陽電池のスペック

 2階カフェ「OCHACCO」の東側窓面には、ガラス型(12W×4枚)とフィルム型(15W×3枚)のペロブスカイト太陽電池を設置するのに加え、フィルム型(15W×8枚)を室外向けと室内向けに貼った複合型ユニットを設置し、スマートフォンなどの充電スポット用電源として活用する。天候・環境に左右されない持続した発電と蓄電の実現可能性を検証するという。

カフェへの設置イメージ(上写真)、太陽電池のスペック(下表)

 実証に用いるガラス型とフィルム型のペロブスカイト太陽電池、および単結晶シリコン太陽電池は中国製で、ペロブスカイト太陽電池は倉元製作所を通じて調達する。また、照度や温度、湿度などの環境に対するI-V(電流-電圧)特性の変化を継続的に自動測定するためのシステムの構築にあたっては、仙台高等専門学校の総合工学科システム工学の指導を受け、東栄科学産業と共同で進めた。

 各社の役割は、深松組が資材・施工を発注し、イデア・インターナショナルが試験計画・実施・状況報告を担い、仙台rebornが試験場所を提供する。実際の設置・施工は東栄科学産業が行う。

 実証で期待する効果として、屋内から窓ガラスへモジュールを設置可能にすることで導入のハードルを下げ、かつ盗難防止にも備えられる点を挙げる。また、モジュールの軽量化により、建物補強などの追加の附帯工事が不要になる点もメリットとしている。さらに、弱い光での発電能力に優れる同電池の特性により、室内環境下ではシリコン太陽電池よりも高いCO2削減効果を予想している。

 今後、取得したデータからペロブスカイト太陽電池の課題を確認し、環境に応じた最適なシステムの提案につなげる。

参考資料: 宮城県

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この記事を書いた人

ペロブスカイトニュース編集部は、次世代太陽電池の最新情報を独自の視点で整理し、お届けしています。技術動向から、社会実装の現場、市場を牽引する企業の戦略までを、環境・エネルギー分野の専門的な知見に基づいて厳選して伝えます。

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