千葉大学は、銚子漁業共生センター、小林海苔店、キミカの3社と共同で、ペロブスカイト太陽電池などの原料となるヨウ素の生産量を増加させるためのプロジェクトを実施する。同事業が千葉県の補助金に採択されたと、2026年7月30日に発表した。
海藻に含まれるヨウ素は、ペロブスカイト太陽電池や造影剤の原料として需要が高まっている。千葉大学を代表申請者とする「千葉ブルーカーボンが牽引する産業活性化プロジェクト」は、養殖海藻や漂着海藻を採取場所の近隣で処理し、ヨウ素を抽出するシステムを構築する。実証地域は、千葉県の銚子市、鴨川市、千葉市、富津市。
今回、千葉県の「令和8年度ちば地域産業創出実証プロジェクト補助金」に2年連続で採択された。前年度にあたる2025年度の事業では、海藻からヨウ素を抽出した後に残る海藻残渣に、栄養価の高い有機物が多く含まれることを確認した。これを受け、2026年度は抽出後の海藻有機残渣を機能性製品やペットフードなどの原料として活用できるかどうかの検証も併せて実施する。
本実証は、資源の生産増強に加えて地域環境の保全や経済循環も目的としている。房総半島近海で危惧されている海藻の減少・消失現象である「磯焼け」の防止や、海藻養殖を通じた二酸化炭素の固定(ブルーカーボン)を進める。また、これまで廃棄されていた漂着海藻を資源化することで、地域住民の収入確保や地域活性化につなげる。海藻養殖事業者とヨウ素生産事業者という異業種連携により、物流分野などでの新たな雇用創出も見込む。
参考資料: 千葉大学
