ペロブスカイトの世界市場規模が40年に3兆6854億円へ、富士経済調査

 世界におけるペロブスカイト太陽電池の市場規模は、2040年に3兆6854億円に達する。こうした調査結果を、富士経済が2026年9月29日に発表した。2030年頃まではBIPV(建材一体型太陽電池)やBAPV(建物据付型太陽電池)の導入が市場拡大を主導し、その後はタンデム型の量産化が市場を牽引すると見込む。

出所:富士経済「2026年版 ペロブスカイト太陽電池の開発動向と市場の将来展望 世界市場編」

 富士経済の「2026年版 ペロブスカイト太陽電池の開発動向と市場の将来展望 世界市場編」は、ペロブスカイト太陽電池の世界市場を種類や用途、採用基板別に調査したもの。

 同調査によると、2025年まで、ペロブスカイト太陽電池は試験的な生産や実証設置などが中心であった。2026年には、中国のスタートアップメーカーを中心とする生産ラインの立ち上がりといった量産化への動きが進みつつある。メーカーによる供給実績も拡大しており、同電池の世界市場規模は前年比2.3倍の1088億円になる。

 2030年頃までは、単接合型のペロブスカイト太陽電池が軽量性を活かし、既存の太陽電池では設置が難しかったBIPVやBAPVといった用途での導入が広がる。その後、2030年頃からは大手結晶シリコン太陽電池メーカーによって、ペロブスカイトと結晶シリコンなどを組み合わせたタンデム型の量産化が進む。

 2035年以降は既存太陽電池の代替としてタンデム型の普及が本格化し、市場が拡大する。その結果、2040年には、ペロブスカイト太陽電池の市場規模は2025年比で78.9倍にあたる3兆6854億円に達する。

 基板別では、現在、ガラス基板のペロブスカイト太陽電池は、発電事業向けを想定した開発に加え、電子機器などの消費者向けアプリケーションや、宇宙などの特殊・過酷な環境での活用が進んでいる。フィルム基板は、軽量かつ設置自由度の高い製品へと改良が進み、BIPVやBAPVを軸に、今後は自動車向けの研究開発も増加する。

 商用化が開始された直後である現在、ペロブスカイト太陽電池の課題として、モジュールの変換効率や耐久性、量産時の歩留まりの低さを挙げている。さらに、低価格な既存太陽電池との競合もみられるが、量産技術の向上、主要部材や成膜方法の開発などによる製造コスト低減により、市場の拡大は続く。

参考資料: 富士経済

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ペロブスカイトニュース編集部は、次世代太陽電池の最新情報を独自の視点で整理し、お届けしています。技術動向から、社会実装の現場、市場を牽引する企業の戦略までを、環境・エネルギー分野の専門的な知見に基づいて厳選して伝えます。

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